スターナビゲーション



真っ暗闇の中
海人が電灯を片手に 暗闇の海へ 潜っていきます。
今世紀 随分少なくなりましたが 月が隠れる暗闇に潜る 沖縄の伝統的 海人の姿です。
星や風・ 波のうねり・ 岩・自然界の波動を 目や耳だけを頼りに 夜の海底に入っていくのです。
研ぎ澄まされた五感が キャッチし 羅針盤のように自分の位置を 確認します。
空を仰ぎ カラダで体得する スターナビゲーション。
なんてロマンチックでしょう。
海を歩く(泳ぐ)海人は 海をよく知り 決して海を舐めません。
スターナビゲーションとは 太陽 月 風 鳥 海上の生物 あらゆる自然現象を頼りに 舟を目的地に導く 高度な体系を指します。
4000年前 古代モンゴセイドは 東南アジアから東へと 星の航路をたどり
広大な太平洋に浮かぶ島々を発見しました。
やがてオセアニア全域を横切り 更に南米大陸まで移動していったのです。
『地図もない時代』です。
科学技術と対極にある カラダが体得する 『知力』
ただ単に 獲物を捕るだけではない 自然界との遭遇と発見
古代からの導き スターナビゲーションは 今尚 極少数の海人が継承しているのです。
星を眺めながら 夜の浜で波の音を 聴き 宇宙を眺める。
少しだけ 海人気分です。

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